
マレーシアのインターナショナルスクールについて調べていると、「IGCSEでA*を何個取った」「A*–Aが70%」「A*–Cが95%」といった数字を目にすることがあります。
しかし、日本の学校教育に慣れていると、「A*ってどのくらいすごいの?」「70%というのは、70点を取ったという意味?」と少し分かりにくいかもしれません。
本ページでは、IGCSEの成績の見方を簡単に整理します。
Cambridge IGCSEでは、受験した科目ごとに成績が付き、基本的にはA* / A / B / C / D / E / F / Gの8段階で評価されます。A*が最も高いGradeです。基準に届かなかった場合はUngradedとなります。
| Grade | 大まかなイメージ |
|---|---|
| A* | 最高評価 |
| A | 非常に高い評価 |
| B | 良い評価 |
| C | 一定の到達水準 |
| D以下 | Grade自体は取得できるが、進学条件に合わない場合もある |
ここがIGCSEを理解するうえで重要です。IGCSEでは、「90点以上ならA*、80点以上ならA」という固定ルールではありません。Cambridgeでは試験終了後にGrade Thresholdを設定します。
Grade Thresholdとは、その試験で各Gradeを取るために必要な最低得点です。
試験問題が前年より難しかった場合はThresholdが下がり、簡単だった場合は上がることで、年度ごとの難易度差が調整されます。そのため、「A*を取った=試験で90%以上正解した」とは限りません。科目や試験回によって、A*に必要な実得点率は異なります。
A*・A・B・Cは「固定の得点率」ではなく、試験ごとのGrade Thresholdをもとに決まります。
Cambridge IGCSEでは、D、E、F、Gも正式なGradeです。したがって、「C未満はIGCSEとして認められない」というわけではありません。
一方で、その後の進学や科目選択ではC以上を求められることがあり、実務上はCが一つの重要なラインとして扱われるケースがあります。
例えば学校が「2026年IGCSE A*–A 70%」と発表した場合、通常は、学校の生徒が受験した全科目のGradeのうち70%がA*またはAだった、という意味です。
「生徒の70%がA*を取った(人数の割合)」という意味ではありません。例えば100人の生徒が平均8科目ずつ受験すると、合計800件の科目結果があります。そのうち560件がA*またはAなら、560 ÷ 800 = 70%となります。

絶対的な基準があるわけではありません。ただ、数字の意味をそのまま考えると、A*–A 50%なら学校全体の科目結果の半分がA*またはA、A*–A 70%なら10件の科目結果のうち平均7件がA*またはAという割合です。
したがって、学校全体の結果として60〜70%のA*–A率が出ているのであれば、多くの科目で上位Gradeが出ていることは分かります。実際には、以下のような変動要素もあります。
こうした変動要素もあることから、順位付けのためではなく、Academicな成果を見るための一つの材料として考えておきましょう。
学校によってはA*、A、Bではなく、9 / 8 / 7 / 6 / 5…という表示を使っていることがあります。Cambridge IGCSEの一部では9–1 gradingも提供されています。
| 9–1表記 | おおよその対応 |
|---|---|
| 9 | A*相当 |
| 8・7 | A相当 |
| 6 | B相当 |
| 5・4 | C相当 |
そのため学校によっては「9–7取得率」をA*–A相当の指標として公表しているケースがあります。学校間比較では、できるだけ同等の指標にそろえて確認する必要があります。
Cambridge IGCSEの一部科目には、生徒の得意・不得意に合わせて無理なく学習を進められるよう、「Core(基礎)」と「Extended(応用)」という2つの試験区分が用意されています。
そのため、同じIGCSEでも、生徒がどのレベルの試験を受けているかによって狙えるGradeが異なる場合があります。これも「学校平均だけで単純比較できない」理由の一つです。
IGCSEだけで大学進学が決まるわけではありません。多くの生徒は、その後A-LevelやIBなどへ進みます。
ただし、IGCSEの成績はSixth Formへの進学や、A-Levelで希望する科目を選択する際の条件として使われることがあります。そのためSecondary以降では、「とりあえず合格すればいい」というより、「将来勉強したい分野を考えながら、必要なGradeを取っておく」という考え方が大切になります。
Primaryの段階では、試験結果を気にしすぎる必要はないと思います。しかしSecondaryに入り、将来の進学を考える段階になれば、IGCSEのGradeの意味を理解しておくことには意味があります。
IGCSEの成績も、学校選びも、最終的にはそのための一つの手段として考えるくらいがよいのではないでしょうか。
IGCSEにはCambridge International、Pearson Edexcelなど複数の試験ボードがあり、Grade表記や評価方法が完全に同一ではありません。本記事では、マレーシアのインターナショナルスクールで広く利用されているCambridge IGCSEを中心に一般的な仕組みを解説しています。
実際の受験科目や進学条件については、各学校および各試験ボードの最新情報をご確認ください。
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