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マレーシア親子留学で選択できるカリキュラムと学校の選び方

マレーシア親子留学で選択できるカリキュラムと学校の選び方

 

小学生以下のお子さまを連れたマレーシアへの親子留学、教育移住を目指すご家族は近年増えていると感じます。

グローバル化が進む現代で、幼少期のころから語学力や多様性、グローバルな価値観を身に付けさせたいと考える親御さまが増えているのでしょう。

日本人がマレーシアでお子さまの教育をする場合、選択できる学校の種類は大きく分けて、インターナショナルスクールと日本人学校の2つです。

日本人学校は、日本の指導要綱に沿って授業を行っています。クアラルンプール、ペナン、ジョホールバル、コタキナバルの4つのエリアにあります。

日本人学校の生徒さんのほとんどは、駐在員の方(日本の教育環境へ将来的に戻ることを前提としてマレーシアに滞在している方)のお子さんになりますので、
本ページでは詳細は割愛させていただきます。

一方、マレーシアという環境をご自身で選択し、小学生以下のお子さまと一緒にマレーシアにいらっしゃる方の親御さまのほどんどは、
お子さまが通う学校としてインターナショナルスクールを選ばれると思います。

以下では、マレーシアにはどんなインターナショナルスクールがあり、どんな学びが可能で、どのようにして選べばよいかを説明していきたいと思います。

マレーシアにあるインターナショナルスクールの数と学費

マレーシアにはクアラルンプールを中心に全国にたくさんのインターナショナルスクールがあります。首都圏だけでも100校近くが存在します(International Schools Databaseによる)。

豊富にある学校の中から、各ご家庭のご予算や学校のカリキュラムなどから選択することができます。

学費はピンからキリまで、高いところは年間200万円を超えるところもありますし、安いところでは年間50万円程度のところもあります(小学1年生レベルでの学費例になります。通常、学年が上がれば学費も高くなっていきます)。

エリア別&学費別の学校一覧は、「マレーシアのインターナショナルスクール一覧」にまとめていますのでご覧ください。

マレーシアのインターナショナルスクールで学べるカリキュラムと学年紹介

マレーシアで選択できる主なカリキュラムは、以下の通りです。

  1. ① イギリス式
  2. ② IB式
  3. ③ アメリカ式
  4. ④ カナダ式
  5. ⑤ オーストラリア式
  6. ⑥(番外)未就学児(モンテッソーリ)

各カリキュラムによって、年齢による学年の扱いや、小中高での年数などが若干異なります。

◎年代別色分け

  • ~Primary
  • Middle (Lower Secondary)
  • High (Upper Secondary)
年齢日本式イギリス式IBアメリカ式カナダ式オーストラリア式
5 - 6歳年長Year 1PYPKindergartenKindergartenFoundation
6 - 7歳小1Year 2PYPGrade 1Grade 1Year 1
7 - 8歳小2Year 3PYPGrade 2Grade 2Year 2
8 - 9歳小3Year 4PYPGrade 3Grade 3Year 3
9 - 10歳小4Year 5PYPGrade 4Grade 4Year 4
10 - 11歳小5Year 6PYPGrade 5Grade 5Year 5
11 - 12歳小6Year 7MYPGrade 6Grade 6Year 6
12 - 13歳中1Year 8MYPGrade 7Grade 7Year 7
13 - 14歳中2Year 9MYPGrade 8Grade 8Year 8
14 - 15歳中3Year 10 (IGCSE)MYPGrade 9Grade 9Year 9
15 - 16歳高1Year 11 (IGCSE)MYPGrade 10Grade 10Year 10
16 - 17歳高2Year 12 (A-Level)DPGrade 11Grade 11Year 11 (VCE)
17 - 18歳高3Year 13 (A-Level)DPGrade 12Grade 12Year 12 (VCE)
大学入学(資格)
学年度始まり4月~8月~-8月~1月~1月~
学期制2または3学期3学期-2学期2学期4学期

以下、各カリキュラムの概要をお伝えします。

① イギリス式

マレーシアのインターナショナルスクールで最も多く採用されているカリキュラムです。

生徒の良いところを伸ばす教育もありながら、小テストや学期末の試験で生徒のカリキュラム習熟度をしっかり把握します。

比較的試験での結果に重きが置かれ(学校によって異なりますが、60%程度)、成績評価されます。試験の形式はペーパーテストのみならずプレゼンテーションや作品制作などもあります。

イギリス式では中等教育修了のために、IGCSE(国際的に通用する中等教育修了)を受けます。

中等教育修了証明を得たあと、その成績と大学準備コース等への進学を経て日本の一部の大学を含む世界の大学に進学が可能になります。

② IB(国際バカロレア)

国際バカロレア(通称IB)は、スイスのジュネーブに本部を置く国際バカロレア機構によって提供されており、世界で通用する教育プログラムです。

IB機構のホームページには、IBの持つ理念や使命について以下のような記述があります。

すべてのIBプログラムは、国際的な視野を持つ人間の育成を目指しています。人類に共通する人間らしさと地球をともに守る責任を認識し、より良い、より平和な世界を築くことに貢献する人間を育てます。

IBのプログラムは、世界各地で学ぶ児童生徒に、人がもつ違いを違いとして理解し、自分と異なる考えの人々にもそれぞれの正しさがあり得ると認めることのできる人として、積極的に、そして共感する心をもって生涯にわたって学び続けるよう働きかけています。

引用元:国際バカロレア機構

IBでは、より世界に目を向けた人材育成を目指していることがわかります。

IBでは3歳からプログラムを提供しており、初等課程、中等課程、大学入学資格試験もしくは就職のための職業教育のプログラムがあります。

IBの認定を受けた学校がこのプログラムに則った教育を提供できますが、学校は必ずしも全学年で一貫してIBプログラムを提供する必要はありません(もちろん一貫校もあります)。
このプログラムで最も重要な位置づけであるディプロマ課程(通称DP、高校に相当します)だけを提供している学校も多く存在します。

DPが重要と考えられるのは、高等教育修了後の進路選択に影響するためです。ジョホールバルにはDPプログラムを提供している学校は3校あります。

このプログラムを修了し最終試験で一定の成績を取るとIB修了資格(大学入学資格)が与えられます。この資格で、日本の一部の大学を含む世界の大学への進学の機会が得られることになります。

③ アメリカ式

イギリス式やIBに比べると数は減りますが、アメリカ式のインターナショナルスクールもマレーシアにはあります。ジョホールバルにも2校あります。

個々またはチームでのプロジェクト活動や、課外活動での成果や評価に重きが置かれている傾向にあります。

生徒一人一人の得意を伸ばす教育、個々の興味を探求する力や自分で考え行動する力を育む柔軟な教育方針が特徴と言えるかと思います。「自由な校風」といえる学校が多いでしょうか。

大学進学には、SATやACTという試験を受け、その成績と過去の成績や評価をベースにアメリカの大学のみならずその他の国々への進学が可能となっています。

④ カナダ式

マレーシアでカナダ式カリキュラムを提供している学校は、オンタリオ州教育省の認可を受けたサンウェイインターナショナルスクールのみです。クアラルンプールとジョホールバルに校舎を構えています。

カリキュラムの内容にしっかりと沿いつつ個々の子供の個性や強みを引き出し学びや発達を促していきます。

小学生までの教育の中では、「6つのC」を育むことにフォーカスしています。

  1. 人格教育 (Character Education)
  2. 国際文化の理解と尊重を促すシティズンシップ (Citizenship)
  3. コミュニケーション能力育成 (Communication)
  4. 批判的思考 (Critical Thinking)
  5. 協調性 (Collaboration)
  6. 創造性 (Creativity)

生徒の評価基準は試験より日ごろの授業や課題の比重が大きめです。アメリカ式の柔軟さとイギリス式のしっかり構造化されたカリキュラムが混ざりあったようなカリキュラムと言えるかもしれません。

カナダ式では、高等教育の最終学年で、Canadian International Matriculation Programme (CIMP)が提供されます。CIMPカリキュラムを修了するとオンタリオ州の中等教育卒業資格が得られ、カナダのみならず世界の大学に進学可能です。

⑤ オーストラリア式

イギリス式やアメリカ式に比べると珍しいかもしれませんが、国際的にも認められたカリキュラムになります。ジョホールバルにはオーストラリア式を採用する学校はなく、クアラルンプールに数校あります。

オーストラリア国内では州ごとに異なるカリキュラムを採用していて、マレーシアにはビクトリア州とニューサウスウェールズ州のカリキュラムを採用する学校があります。

州によってカリキュラムに若干の違いはありますが、地域や学校ごとの違いが大きく生まれないよう、オーストラリア政府によってある程度共通の教育目標設定がなされています。

その中に以下の「7つの汎用的能力」というのがあり、基礎科目の学力に加えこれらの能力の教育を行っています。

  1. 読解力
  2. 数学の能力
  3. インターネットコミュニケーション能力
  4. 批判的&創造的思考力
  5. 個人的&社会的能力
  6. 国際理解
  7. 倫理的行動

オーストラリア式では、高校最後の2年間で、各自の高校卒業後の希望進路に沿った科目を勉強し、最後に大学希望コース入学の目安となるATAR(Australian Tertiary Admission Rank)を得て進路が決まります。

オーストラリアはマレーシア人の大学進学先としても人気の国の1つです。オーストラリア式のカリキュラムで学ぶことでよりスムーズな進学が可能となります。もちろん、オーストラリア国外の大学に進学することも可能です。

⑥ 番外編:未就学児向けのモンテッソーリ教育

小学校に上がる前段階では、マレーシアでも幼稚園や保育園に通います。インターナショナルスクールに付属する幼稚舎とローカルの施設があります。

ローカルの施設の名称には「Tadika」、「Taska」、「Preschool」などいろいろあり、管轄省や受け入れ年齢などの違いがありますが、どれも未就学児を受け入れる施設になります。

幼児教育では、国によって定められた学習カリキュラムがあるわけではないので、施設や施設長の理念などによって子供が過ごす時間の使い方や教育内容・方法、雰囲気は様々です。また、メインで使用される言語も運営母体や先生・生徒たちの人種比率によって異なります。

ローカルの施設に通う場合、小学校でインター校に入学予定であれば、英語をベースに活動を行う施設を選ぶとよりスムーズに小学校での学習になじめるでしょう。

ローカル施設の中でもモンテッソーリ教育は人気があり、取り入れている施設も多くあります。

※モンテッソーリ教育とは

モンテッソーリ教育は、「子どもには自分で自分を教育する、育てる力がある」という「自己教育力」の考えを根底に考えられた教育法です。

医師であり教育家であるマリア・モンテッソーリ博士が考案したため「モンテッソーリ教育」と呼ばれています。

子どもは教えなくても自ら歩こうとしたり、自立に向かい積極的に成長・発達していこうとします。この自発的な力を発揮できる環境で子どもは成長していきます。

モンテッソーリ教育では「自己教育力」に基づき成長を促していくため、能動的な行動や積極性が身に付くと言われています。

引用元:ベネッセ 教育情報サイト

モンテッソーリ教育を行う施設では、さまざまな教具を備えているところが多く、他のローカル施設に比べると費用は少し高めに設定されるケースが多い印象です。

学校選定のポイント&ステップとは?

学校選定のポイント&ステップとは?

さて、マレーシアではどんなカリキュラムのもとで学べるかの概要をご紹介しましたが、では具体的にどういったステップで学校を選べばよいのかを説明します。

各カリキュラムで違いはあれど、全てに共通していることは、どのカリキュラムも世界で通用するカリキュラムであり、どれを修了しても世界の大学への進学は可能であるということです。

ただし、同じ系統であれば親和性は高くなるので(例えば、アメリカ式カリキュラムで学んでいればアメリカの大学への進学はよりスムーズに可能など)、日本の中学生くらいではある程度将来の進路を見据えたカリキュラム、学校選定をされた方がよろしいと思います。

一方、小学校くらいまでであれば、その時点ではどのカリキュラムを選択するかにあまり神経質になる必要はありません。どのカリキュラムを選ぶかよりも、学校や先生、生徒の雰囲気などでお子さまに合いそうな学校を選ぶのが良いです。

結局のところ、先生の質が良いことやどんな子とクラスメイトになるのかが最も重要に思います。

マレーシアでは転校も普通に行われます。「一度決めたらもう変えられない」というわけではありませんので、しばらく通学してみて「何か違うな」と感じるなら、ほかの学校を探して移ることも可能です。

中等教育修了ごろまでは、カリキュラムの異なる学校への転校もできます(それまでに相応の英語力が養われていることが前提)。

まずはじめは、お子さまにとって良い環境がありそうだ、と感じる学校を選んでみましょう。

身につく英語も考慮するなら、在籍する先生の国籍などもチェックしましょう。

一般的には学費の高い学校なら、外国からネイティブの教師を呼び寄せていることが多くネイティブのきれいな英語に触れられる機会が多くなります。

また、そういった学校は一般に外国からの駐在員の生徒の割合も多くなるため、クラスメイトも英語を母国語とする子どもの割合が高くなります。

一方、学費の安い学校は、マレーシア人やアジア系の国からの先生、またマレーシア人の生徒の在籍率が上がるため、欧米のネイティブ英語に触れる機会は減るでしょう。

コミュニケーションの手段としての英語はもちろん十分身に付きますが、発音や話し方などに若干違いが出てくるかもしれません。

ここまでのお話をまとめてみますと、

  • 小学生以下のお子さまであれば、最初にどのカリキュラムを選ぶかはそれほど重要ではない。
  • 先生の質、友人となる生徒たちの周辺環境がより大切。
  • しばらく通ってみて、あとで「転校」という選択肢もマレーシアでは十分にある。相応の英語力が身についてきていれば違うカリキュラムの学校へも転校可能。
  • 英語でのコミュニケーション能力を養うことは、どの学校でも実現可能。ただし、学費の違いによって、ネイティブ英語に触れられる機会の多さが異なる。
    (学費の高い学校が一概に良いという意味ではありません。)

上記の点も考慮したうえで、どのように学校選びを進めるか、おすすめの学校選定法は以下になります。

  1. まずエリア(クアラルンプール、ジョホールバル、ペナンなど)、予算(学費)から、候補となる学校をざっくりと絞り込む。
  2. 学校のウェブサイトなどから情報収集し、気になる学校をさらに2~3校に絞り込む。
    気になる点などがあれば、適宜問い合わせを行う。
  3. 絞り込んだ学校を実際に現地で視察する(現地視察が難しい場合はZoom等を使ったオンラインでの見学や説明会の機会を設ける)。直接学校関係者との対話は行い、できれば校内や先生の様子を確認する方がイメージが具体的になる。
  4. 気に入れば入学試験等に進む(複数受験も可能)。

住居の選定は、通う学校が決まってからでも遅くありません。

人それぞれ、考え方や感じ方によって、「良い」と思う学校は異なります。
ご自身のお子さまにとってベストと思える教育環境を提供してくれる学校を、まずはしっかり検討しましょう。

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