マレーシアを移住先として選ばれ、これから現地での生活をスタートさせる場合、マレーシアで銀行口座を開設することになると思います。
本ページでは、マレーシアで初めて銀行口座を開設したい方へ開設の条件や方法についてご紹介します。
マレーシアで銀行口座を開設するには、有効な長期滞在ビザ(MM2Hビザや就労ビザなど)を取得している必要があります。
観光ビザでは開設ができません。
また、取得しているビザの種類によって銀行の対応が異なったり、開設条件自体が変更になる可能性も十分にあります。開設したい銀行の支店で最新情報を随時確認する必要がある点は、あらかじめご留意ください。
ちなみに、口座開設にあたってはビザの残存有効期間(6ヶ月以上あること)を確認されることがあります。すでにマレーシアに居住していて残りのビザの有効期間が短い場合は、ビザの更新後に開設手続きをしましょう。
ビザの種類 | 口座開設可否(※単独名義の場合) |
---|---|
PVIP | 〇 :(帯同ビザの方も可) |
MM2H / S-MM2Hビザ | 〇 :(帯同ビザの方は不可) |
就労ビザ | 〇 :(帯同ビザの方は不可) |
保護者ビザ | 〇 :(基本的には可。ただし、銀行によって追加条件等がある可能性あり) |
配偶者ビザ | △ :(就労許可を得ている場合のみ可) |
観光ビザ | × |
マレーシア人とは違い、外国人である我々が銀行口座を開設する際には、より多くの書類提出を求められるケースが大半です。必要な書類を用意して、銀行窓口へ持っていきましょう。
通常、書類を提出したその日のうちに口座は開設できます。
銀行によっても異なりますが、一般的な必要書類は次のとおりです。
マレーシア国内には外資系銀行も含め何種類もの銀行がありますが、特別な理由がなければ、大手銀行の中からまずは口座開設するのがおすすめです。
大手の銀行であれば、ATMも各所に豊富に設置されており、日常的に利用するのに便利なためです。あまりマイナーな銀行を選ぶと、ATMが近くになかったり何かトラブルがあった際に支店に行くまでに時間がかかったりと不便なことがあります。
まずは、以下のような大手銀行から、最寄りの支店で作るのが良いと思います。
CIMBは、Maybankに次ぐ大手銀行です。マレーシアの国営石油会社PETRONASや格安航空会社AirAsiaとのタイアップした口座などもあります。
MaybankとCIMBに次ぐ大手です。MaybankとCIMBはマレー系ですが、Public Bankは中華系銀行です。
口座が開設できると、デビットカード付帯のATMカードが発行されます。
マレーシアでは通帳は一般的ではありません。どうしても通帳がほしい場合は、その場で担当者に聞いてみましょう。
また、マレーシアでクレジットカードを作成したい方も窓口で聞いてみると良いでしょう。
日本とは異なり、マレーシアのクレジットカード作成は審査基準が高く、誰でも簡単に作れるものではありません。年収基準をクリアしている必要があり、納税データの提出も求められます。
一般的に、外国人はマレーシア人よりも年収基準要件は高くなり、月収にしてRM10,000程度を求められるケースが多いです。
イスラム教国であるマレーシアには、いわゆる私たちが一般に認識している銀行とは別にイスラム銀行というのがあります。
イスラム銀行は、イスラム教の教えに基づいた運営を行っていますが、人種や宗教などに関係なく誰でもサービスを利用することが可能です。多くの場合、銀行内にイスラム銀行の部門を設置する形で運営されています。
例えば、Maybankなら、Maybankの中に"Maybank Islamic"というのがあります。
普通の銀行とイスラム銀行の主な違いは、利息に対する考え方にあります。
普通の銀行では、投資や金融商品の貸付を通して利息(利益)を受取りますが、イスラム銀行の場合、利息の概念に否定的なイスラム教の原則に基づき、得られた利益は銀行と顧客で「共有」すると考えられます。
日本人にとっては馴染みが薄いと思いますが、イスラム教国ならではの制度ですね。
マレーシアに移住したら必要になる現地の銀行口座の開設方法についてお伝えしました。
基本的には口座開設時は英語での対応が可能ですが、まだ現地に慣れていなかったりどうしても言葉に不安がある方は、弊社のような日系のサポート会社に通訳同行を依頼して対応してもらうなども良いでしょう。
まずはスムーズに手続きを終えて、マレーシア生活をスタートしていただければと思います。