弊社では、マレーシアにて移住する際のお部屋の賃貸物件のご紹介や、購入物件のご紹介をさせていただいております。そうした中で、マレーシアでの不動産に"投資冥利"を意識するお客様がいらっしゃいますので、どのような不動産購入なら"投資冥利"があるのかを考えてみたいと思います。それでは、どうぞ。
日本では長期的なデフレ経済が続いてきたため、得たお金を銀行に預けているだけでは、なかなか金利メリットを得ることができない状況が続いています。そうした中で、投資に関するセミナーなどは至る所で行われており、多くの方がそうしたセミナーに参加して、如何にご自身の資産を増やしていけるかに日夜研究されている方々もいらっしゃるかと思います。
そんな投資セミナーの中で言われることの代表的なキーワードは、”資産のポートフォリオ形成”と”不動産投資によるインカムとキャピタルゲインを狙う投資方法”の紹介が多いかと思います。近年では、仮想通貨関連の投資案件なども注目度が高いので、そちらの投資を頑張られている方もいるかもしれませんね。
資産のポートフォリオ形成では、銀行預金だけではなく、株や不動産といった投資対象を複数持つという観点と、日本円だけの資産ではなく外国資産も持っておくという観点もあります。日本人の多くの方は、日本円での資産形成をされているケースが多く、外国資産での資産形成部分に弱いと言われています。
また、日本はいつ財政破綻するのかという話もありますので、外国資産に資産の一部を変えておき、不測の事態が発生した場合のリスクを見越した対応を考慮する形になります。また、日本での不動産投資は、個人事業主ばかりではなく、多くのサラリーマンの方々も実践されている投資の一つですね。
日本は、当たり前ですがしっかりとした法整備の元、不動産資産をしっかりと自分のものにできるという点があるのと、賃貸・転売マーケットが成熟していますので、どのような不動産投資であれば、どのぐらいのリターンが得られるかを計算することは容易です。そうしたことから、しっかりとメリットを享受されている成功者も多数いるため、再現性が高い投資の一つと思われています。
サラリーマンであれば、インカム&キャピタルよりタックスメリットが多いケースもありますね。それぞれの資産規模や状況によって得られるメリットは異なってきますが、人口減少が現実的な日本においても、まだまだ有効な投資先になります。
一方、海外に不動産を持って、資産ポートフォリオを整備するという考え方も十分にあり得ます。
日本の東日本大震災が発生した時などは、多くの日本人の方がマレーシアへの移住を行い、そうした時期に不動産を購入された方にとっては、円も強い時期でしたので、比較的良いタイミングでマレーシアでの不動産を取得された方もいらっしゃったのではないかと思います。
このような形で海外の不動産を持たれたならば、まさに資産ポートフォリオを形成し、将来的な資産的価値も上がりやすい資産を得られますよね。
マレーシアにご旅行されたことがある方であればわかりますが、マレーシアのホテルは、基本的に安い料金に設定されています。一説には、クアラルンプールを開発するときに多数のホテルを誘致したため、供給に需要が見合わず、料金を安くせざるを得なかったという話があります。同様に、不動産に関しても供給過剰な状況があり、なかなか投資を計画的に行うには難しい状況があります。
特に日本とマレーシアでの不動産での大きな違いは、マレーシアの方がインカムが得難いという点があります。日本の場合、市場の習熟度によりある程度賃貸料や売買価格の相場は決まってきますが、マレーシアでの市場はかなり物件オーナーの判断に依存するので、市場の形成が難しくなっています。
現地の不動産オーナーは、投資用の不動産を購入できるだけの財力があり、あとはちょっとした”ミエ”もあるため、ご自身の不動産の内装などをとても豪華に仕上げます。それでもテナントに入ってもらうためには、賃料を上げることをせずに平気でテナントをつけてしまいます。
マレーシアの現地オーナーにとっては、不動産を持っているというステータスが一番大事で、不動産の投資利回りなどはあまり意識しない人が多いように感じます。一方の日本のオーナー様は、投資利回りはすごく気にします。そのため、内装にかける費用は最小限にして、賃料は最大限に得られるようにしたいという思いを持っています。想像していただきたいですが、同じコンドミニアムに内装が豪華で賃料はそれほどでもない物件と、内装が小ぢんまりしていて賃料はそこそこの物件があれば、テナントはどちらを選ぶでしょうか?
このような想像からも、マレーシアで不動産投資をする場合には、他のオーナーの動向なども注意しながら、判断していかないと難しいところがあるという一例になります。 そのようなギャップを埋めるのが、IKI LINKSの強みでもありますが、我々も日々オーナー様の物件の魅力を伝えながら、テナントを見つける日々ではあります。
マレーシアでの銀行金利は、大体3%前後が普通です。では不動産投資での利回りはというと、良くて2%〜3%になります。日本での不動産投資での利回りが5%〜6%であることを考えると、良くてもその半分ぐらいの利回りしか得られないことになります。
こうした背景も含めて考えると、不動産投資としてマレーシアの不動産を購入するというのは選択肢としてはどうかな!?と思います。それよりも、MM2Hビザなどを取得して、銀行にお金を預ける方が確実に資産が増えるのがマレーシアということになります。
弊社は、日本のお客様のマレーシアでの不動産購入もお手伝いさせていただいておりますが、上記のようなことを説明して、投資にフォーカスした不動産購入はオススメしておりません。
では、不動産購入は不要かというとそうとも思っていません。まずは長期でマレーシアに滞在される予定のお客様は、不動産を購入される方が良いケースがあります。また、現在のマレーシアの不動産は、現物での購入が可能となっています。そのため、現物を見て、気に入った不動産を購入することは、とても良い選択かと思っています。不動産購入も素敵な不動産との出会いが大切ですよね。
特に転売物件などで、既存のオーナーが早く手放したいと思っている不動産で、購入希望者が気に入ったならば、デベロッパーから購入するよりも、6割ぐらいの値段で不動産を購入できるケースもあります(要交渉です)。
この場合、当分は自己使用で使うにしても、将来的に物件を転売するときにも損をすることは少ないですし、値上がり期待ももちろん出てきます。 ということで、マレーシアで不動産を購入することに否定するつもりはなく、しっかりと目的や狙いがある方には、良い不動産をご紹介して、ご購入いただきたく思っております。
一昔前は、マレーシアの不動産が飛ぶように日本人の方に売れた時期もあったそうですが、その時、販売をしていた人は不動産素人が多く、”アセアン不動産はキャピタルが狙える”というセールストークで販売していたみたいです。しかし、デベロッパーの利益を乗せた不動産を購入してキャピタルを狙えるほど容易な物件はアセアンにはありません。現地の不動産を適切にアドバイスできるには、その地で5年から10年の市場を見続けた経験などが重要だと言われています。
最近では、ようやくそうした経験を持った業者もちらほら登場してきているかなと思いますので、そうした業者と仲良くなって、どうすれば負けない不動産購入が可能かをじっくりと検討した上で、最終的な購入の判断をされることをオススメいたします。
マレーシアには、日本では滅多に出会えないプール付きの邸宅や様々なファシリティが楽しめる高級コンドミニアムなどが存在します。ぜひ、そうしたマレーシアならではの不動産との出会いとお付き合いを、弊社がお手伝いできれば願ってもない喜びになります。