2020/11/03
ジョホールバルより、こんにちは。こちらマレーシア情報局です!
現在、全世界的に新型コロナウイルスの影響で経済がよくない状況が続いていますね。
それに伴い会社の倒産等や従業員のリストラのニュースは毎日のように流れている状況です。この傾向は日本だけではなく、マレーシアでも同様です。
こうした状況を踏まえて、マレーシア政府は自国民の雇用を守るために、「外国人への就労ビザはマレーシアの人材に求人した後でないと受け付けない」という新規のルールを発表しました。
この制度は2020年10月26日に発表があり、2020年11月1日より適用になります。
【2020年11月11日追記】
Ministry of Human Resourcesは、多くの商工会や企業がルールの見直しを要望したとして、当ルールの適用日を2021年1月1日に延期すると発表しました。
【参考】"Lanjutan Tempoh Pelaksanaan Pengesyoran MYFutureJobs untuk Permohonan Pekerja Asing dan Pegawai Dagang Kepada 1 Jan 2021" Ministry of Human Resources. 10 Nov 2020(最終閲覧日:2020年11月11日)
【2021年1月6日追記】
Ministry of Human Resourcesは、当ルールの運用を2021年1月1日より開始しました。
【参考】"外国人駐在員雇用パス申請前の現地人材の求人義務、1月1日から開始" ジェトロ(日本貿易振興機構). 6 Jan 2021(最終閲覧日:2021年1月6日)
今までであれば、外国法人の資本金規模や政府からの許可により、マレーシア法人から外国人に就労ビザを提供し、マレーシアでの就労機会を提供することが可能でした。
しかしながら、今後の新規申請では、まず最初に30日間はマレーシア人の雇用を宣伝することを求めており、それでも適任者がいない場合に限り外国人への枠を提供するという流れになるとのことです。
マレーシア国内でも失業者が増えてきているところもあるため、止むを得ない対応とも思えますが、マレーシア法人を設立して日本人等を駐在で派遣することを前提にしている企業もあるため、こうした政策が企業に受け入れられるかどうかは、なんとも言えませんね。
もしかすると、今後のマレーシアへの投資等に大きな影響が出てくるかもしれません。
マレーシア経済がこれ以上悪い方向に行かないように、まずは新型コロナウイルスへの対応をしっかりと形にして、経済を立て直し、雇用機会をどんどん増やしていく必要があります。その時に外国資本の力もどうしても必要になりますので、そのあたりのバランスをどのように舵取りしていくかが重要になってきます。
外国人は雇用の調整弁という考え方もありますが、経済の成長エンジンでもあると思いますので、早くこうした制度が不要になる経済状況になってくれればと願います。