2021/08/03
マレーシアより、こんにちは。こちらマレーシア情報局です!
今回は「7月のコロナ禍におけるマレーシア国内での動き」を振り返ってみたいと思います。
上のグラフは、マレーシアでの2021年7月18日から7月31日におけるCovid-19の感染状況の推移です。
1日の新規陽性者数は7月半ばごろから連日1万件を超えており、右肩上がりの傾向となっています。基本再生産数を示すRノートも1を超える状態が続きます。
特に首都圏では深刻で、一部のエリアでEMCO(強化した行動制限)を導入して対応してきました。医療現場がひっ迫している様子なども現地のニュースやSNS等で取り上げられたりしています。
政府が発表している国家回復計画(NRP)は、当初発表したものとは内容が変更されてきていて、現在では州ごとにフェーズの移行を決定するようになっています。現在は、半数以上の州ではすでに第2フェーズへ移行していて、さらに8月4日からは一部の州(ペルリス州、サラワク州、ラブアン)で第3フェーズへ移行します。
8月からは全国で第2フェーズへ移行されるというニュースもありましたが、まだ確実な発表はありません。
第2フェーズでは、営業を許可される業種が一部追加されたりしますが、全体的に若干の規制緩和のみで、大きくは第1フェーズの規制と同等という印象です。引き続き、移動制限や学校閉鎖等は継続されます。
マレーシアでのワクチン接種は、感染拡大が深刻な首都圏をはじめ、順調に進んでいます。マレーシア全体としては、すでに人口の60%近くの成人が1回目の接種を完了、うち29%ほどが2回目の接種を完了しています。
ムヒディン首相の発表によれば、10月ごろにワクチンを行き渡らせたい考えのようです。国民へのワクチン接種を進めながら、政府内では、2回のワクチン接種を完了した人々を対象とする規制緩和策が検討されていますが、詳細は未発表です。
7月26日からは特別国会が開かれていました。そこで、今後の緊急事態宣言についてやその他の議論が行われる予定でしたが、緊急事態宣言の終了にかかわる法務大臣の発言がきっかけとなり、政権交代を推す声が強くなるなど国会は混乱していました。
さらに、議員の中で陽性者が確認されているという理由で、8月2日以降の開催が無期限で延期となっています。
未だ落ち着かないコロナ禍での政界混乱は最小限にとどめてほしいところではあります。
7月の振り返りはいかがでしたでしょうか?
コロナが収束しない中、政界まで若干荒れ模様のマレーシア。
完全ロックダウンとなってからすでに2ヶ月が経過しましたが、コロナは全く抑え込めておらず、先の見えない状況に不満、疲れなど様々な負の感情が国民の間で募っていると思います。
職を失い、目の前の生活に苦しむ人々が増えている中で、フードバンク(食糧を寄付する活動)など国民たちの間での支援活動も現地では引き続き行われています。
ワクチン接種が順調に進んでいるので、経済活動再開に向けた動きも近く進んでいくことを切に願っています。
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