2020/11/25
ジョホールバルより、こんにちは。こちらマレーシア情報局です!
現在のマレーシアとシンガポール間の往来は、「相互グリーン・レーン」と「定期的通勤アレンジメント」の2つのプログラムで運営されております。
それぞれのプログラムの詳細は、マレーシア大使館のアナウンスをご確認ください。
【参考】"マレーシア・シンガポール間の限定的な人の往来に関する手続(2020年11月24日更新)" 在マレーシア日本国大使館. 24 Nov 2020(最終閲覧日:2020年11月25日)
これらの制度では、どちらも短期滞在でのビジネスか公務目的渡航となっており、渡航のための手続きはかなり煩雑な印象です。すでにこれらの制度を活用して渡航されている方のお話も伺っていますが、みなさま制度運用の大変さをお話されています。
もともと、マレーシアとシンガポールの国境緩和には4つの段階があるという発表がありました。
その4段階とは、相互グリーン・レーンと定期的通勤アレンジメントの他に、日々のマレーシア人労働者の往来を認めるプログラムと、観光目的の往来を認めるプログラムになります。
先日のマレーシア政府からの発表では、この3段階目の往来にあたるマレーシア人労働者のシンガポールへの往来に関するSOPがまとめられ、両国間での協議に入っているということです。
こちらのニュースをご確認ください。
【参考】"SOPs for Malaysian workers travelling back and forth from Singapore being finalised, says Ismail Sabri" Malay Mail. 23 Nov 2020(最終閲覧日:2020年11月25日)
コロナ禍前は、マレーシアとシンガポールの往来者数は1日あたり40万人とも言われており、そのうちの30万人が労働者と言われていました。
国境を封鎖してから、それだけの労働力がシンガポールに入れていないので、シンガポール側でも支障が出ているという話もあります。
一方で、シンガポール側でも不足労働力を補う努力をし、「マレーシア労働者がいなくても運営できるね」「マレーシア労働者がいないとシンガポール人への給料支払いが増えるね」といったマレーシア側にとっては嬉しくないお話も伺ったりしています。
もともとマレーシアの田舎町からジョホールバルに安い宿を借りてシンガポールに出稼ぎに行っていた労働者はいつオープンするかわからない国境に郷を煮やし、すでに田舎町に帰っている人たちもいます。
コロナ後に、マレーシアとシンガポールの労働環境がどのようになっていくのか、ちょっと心配ではありますね。