本ページでは、マレーシアで不動産を購入する際の一般的な流れについてご紹介いたします。
まずは、現地の業者に問い合わせてみましょう。問い合わせをする際は、以下の点を明確にしておくことをお勧めいたします。
上記のような点を伝えた上で、現地の業者に適切な物件を見繕ってもらうことをお勧めします。
マレーシアでは外国人に対する不動産の購入規制を設けており、少なくともRM1,000,000(日本円で約3,300万円ほど)以上の価格の物件でないと購入することが難しい状況です。
エリアにより、購入規制が緩和されているエリアもあります。しかし、そうしたエリアは他の点で困るケースもあるため、RM1,000,000以上の予算は確保されてから購入を検討されることをお勧めいたします。
マレーシアには、売買物件を紹介するサイトが多数ありますが、情報が古かったり、連絡をしても反応がない場合があります。
不安にならないためにも、ある程度現地の業者に頼っての購入が海外不動産の購入では大切になるかと思います。また、業者にも様々おりますので、しっかりと事業をしている業者を選んで相談することが、その後の不安の払拭に役立ちます。
業者選定の参考としては、「REN(Real Estate Negotiator)」の資格を持っているかを確認しましょう。マレーシアの不動産を紹介する場合、RENを持っている人と取引することが通常となっています。日本人の場合、日本語を話す人を信用しがちですが、RENがない場合は、その人は不動産のプロではないと思って接する必要があります。
現地の業者とのやりとりである程度不動産のイメージが湧いてきましたら、マレーシア現地に入っての視察を行いましょう。
やはり不動産購入は高い買い物になりますので、実際の物件を確認し、自分のイメージと合うものを購入する努力をしましょう。
不動産購入では不動産自身のクオリティも大切ですが、その周辺環境もとても大切です。
現地を知っている業者であれば、各エリアでの不動産マーケット、賃貸の状況や転売の状況なども教えてもらえると思います。不動産購入時にある程度の出口も把握した上で、最終的な判断をすることが必要です。
もちろん、不動産も出会いですから、一目で気に入った場合それ以外のことはあまり重要ではないかもしれません。
一目惚れは人だけではなく不動産でもありますので、ぜひ自分の感性も大切にして判断していただければと思います。
ご希望の不動産に巡り合えましたら、申込書に記入をし、申込金を支払います。
申込金はRM30,000(約99万円)などある程度決まった額になっていますが、物件価格の1~3%といったケースもあります。
ローンを組んで購入を予定している場合、この申込書を記入した段階では、購入にはなりません。デベロッパーやオーナーは、ローンの申請がおりてから実際の購入手続きに入りますので、その点は安心してください。
申込書を記入し、その証明をもって、銀行ローンの申請をすることになります。この場合の注意点としては、ローンが通らなかった場合に申込金を返金してもらえるかどうかを確認しておきましょう。
多くのケースでは申込金は返金してくれますが、トラブルにならないよう事前にしっかりと確認しておくことをお勧めいたします。
マレーシアでは外国人でもマレーシアの銀行からローンを組むことが可能です。
ローンを組むといっても近年は簡単ではありません。現金での購入を前提に一部の支払いにローンを活用することは可能です。
ローンの申請には書類を提出してから3~6ヶ月ほどかかると見込んでおきましょう。
忘れた頃にローンが通った連絡が来るかと思います。
不動産購入での銀行ローンの利用詳細については以下もご覧ください。
ローンの審査が通りましたら、正式な売買契約書の締結となります。
この売買契約書には、日本でもマレーシアでもサインすることが可能です。
しかし、日本でのサインの場合は、在日マレーシア大使館でサインを行う必要があり、その場合二度大使館に行く必要があります。マレーシア大使館は日本では東京にしかありませんので、地方にいらっしゃる場合は往復の手間もあります。
日本のマレーシア大使館でのサインは、慣れていないとかなり大変です。
私自身は、数度日本のマレーシア大使館でのサインをサポートしているので段取りをある程度理解していますが、そうではない場合しっかりと理解して手続きを進めないとトラブルになるので注意してください。
マレーシアに来られてのサインであれば、事前に予約しておけば、その日にサインをして、パスポートのスタンプをコピーすれば完了となります。
そうしたこともあり、可能な限りマレーシアでサインされることをお勧めしております。
マレーシアでサインをしてしまえば、その日に売買契約成立となります。
売買契約では契約金として物件価格の10%をお支払いいただきます。この10%には申込金も充当されますので、支払いスケジュールの確認時にいくらの支払いになるかも確認ください。
売却の場合、外国人への不動産引き渡しでは政府からの許可が必要になっています。政府の許可を得るのにかなり時間を要してしまうことがありますが、物件の登記に関する手続きになりますので、しっかりと手続きが進むよう見届けましょう。
売買契約が成立しましたら、物件のお支払いを進めていくことになります。
すでに完成している物件であれば、残金を支払うことで、物件の鍵の引き渡しになります。現金払いの場合は、手続きも簡単ですね。
ローンを活用する場合は、ローンが50%なら残りの40%(10%は申込金としてすでにお支払い済み)を現金で支払うことで、残りの50%を銀行側が支払います。
この場合は、銀行が物件所有者に支払ってくれれば、物件の鍵の引き渡しになります。
また、ブレビルド物件の場合は、売買契約書に支払いスケジュールが提示されていますので、その支払いスケジュールに沿って支払っていくことになります。これは建物の建設スケジュールに沿って支払う形になりますので、売買契約書上で明確になっています。
もしも、建設スケジュールが遅れてしまった場合、デベロッパーは売買契約書に記載されている金利でオーナーにペナルティを支払うことになっています。
プレビルド物件ではデベロッパーがお金を受けて建設を放棄するケースがありますので、そうしたことを防いでオーナーの権利を守ることになっています。
この物件引き渡しまでの期間は、プロジェクトの大きさによって異なりますが、多くは2~3年になります。ぜひ、この点も契約書上で確認をし、自分の権利をしっかりと認識しましょう。
契約条件に沿って、支払いがデベロッパーやオーナーに振り込まれると、晴れて物件の鍵の引き渡しが行われます。
新築の場合、デベロッパーから鍵の引き渡しを受けますが、その際に以下をデベロッパーに支払う必要があります。
デベロッパーへの支払い(新築の場合)
以上の支払いが済むと鍵を受け渡され、オーナー自身で内装等の工事に着手できます。
当初は電気も通っていませんので、その点もデベロッパーの指定の電気エージェント等に依頼して通してもらいます。この辺りの手続きは現地業者にサポートしてもらえます。
新築ではありますが、物件には不具合はつきものです。
通常、デベロッパーは2年間の瑕疵担保期間を設けていますので、その間に発生した不具合等はデベロッパーが修繕してくれます。
なので、鍵の引き渡しを受けたら早めに不具合報告をして、良い状態の物件に仕上げていきましょう。
この瑕疵担保期間ですが、物件によっても考え方は様々です。
たとえば、内装工事をしたら瑕疵担保は解除するなどありますので、契約書を確認しておき、あらぬトラブルを防ぎましょう。
鍵を引き渡されたら、即自分の物件として活用することができます。もしも不具合などがあった場合はご自身の責任で修繕をして、内装を行い、自分好みのお部屋にして活用いただきます。
マレーシアでは物件の登記が完了して初めて、自分のものであると主張できます。
ローンを組んでいる場合、この登記の原本は銀行が保管しています。ローンの支払いが完了したら登記の原本がオーナーに戻ってきます。
この登記は物件売却等の時にも大切な書類になりますので、しっかりと保管してください。紛失の場合、再発行は可能ですが、勝手に物件を売られるリスクもありますので注意してください。
また、登記は物件により以下のように時期が変わります。
新築 | 新中古 / 転売 |
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鍵の引き渡し後、2~3年後から登記の手続きが始まる。 このタイミングで登記をしないとその後売却時に問題になりますので、忘れずに行いましょう。 | 売買手続き中に登記の処理が行われる。 売買契約時に登記の書類がどれかを確認して、大切に保管しましょう。 |
鍵の引き渡しが終わり、不具合対応もやり、内装も行いましたら、ご自身でご自身の新しいお部屋を楽しんでください。ぜひ、有効活用していただければと思います。
もちろん、時期が来て、転売したい、賃貸に出したいという場合は、その時のマーケットによりますが、現地の業者に依頼などして対応されることをお勧めいたします。
弊社でも多数の物件のお預かりをさせていただいておりますので、何かの際にはご相談いただければと思います。
弊社では上記手続きを日本語でフルサポートさせていただいております。
英語での取引が不安の方は、実績豊富な弊社にお問い合わせくださいませ。